「学問のすゝめ」は、かの偉大な福澤諭吉(*)大先生の著書です。先生は大阪生まれで、明治時代に活躍された学者であり、偉人であり、慶應義塾大学の創始者として知られています。先生はその中で「学門は信、疑、選択のための判断力を養い、確立するためにあるのではないだろうか」と述べておられます。今、これら全てに応えられる感性を養うためには時間がかかり、また、時間をかけなければ身に付かず、ここに教育の重要性と難しさがあります。一方、特に強調したい言葉として「選択」に着目し、そのための判断力の基盤としてモノの道理を位置づけると、大きな誤りをすることなく、従って被害を受けることなく(比較的安心して)食に対峙することができます。つまり、健康食品を含めて食に関することで何か判断する(決める)ときに、@どのような選択があるか(他に何が選べるか)、Aモノの道理を考えて見て(どちらがモノの道理に合うか)、Bそして、どちらか(どれか)を選ぶ、と言う作業を習慣づけては如何でしょうか、という提案です。これには長時間の教育課程は必須ではなく、ほとんどのことは気付く作業であると納得できるでしょう。ここで鍵となるモノの道理は、エスカオロジー(Escaology)の定義である「食の持つ色々な事柄を科学としてのことわり(モノの道理)から明らかにしてゆく概念」とまったく同質のものであることに気付かれたかと思います。
実は、この様な流れの中身にある選択のための判断や感性を磨くのに、RECHSが一役担うことが可能ではないかと考えています。RECHSと関連させて「食に関する学門のすゝめ」としてエスカオロジーを位置づけました。
(*)「福澤諭吉 現代語訳 学門のすゝめ」(齋藤孝訳2009年)がちくま新書から「最高の生き方の指南書」という帯書きで出版されている。
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